鰻・鳥料理の柏又（かしまた）さんが誕生したのは日本で大政奉還が起きたときに近いそう。

「そう」と表現したのは、関東大震災で多くの記録を失ってしまったため。正確な記録は残っていないんです。

しかし、大政奉還の起きた1867年から、約150年間。

その技術だけは失われることなく、継がれてきました。

100年に近い間、つぎ足しながら熟成された鰻のタレは、香りも味もよく、備長炭に落ちたタレのこうばしい匂いに誘われ、小田原城の観光をした多くの人たちも足を運びます。

ほかにも、鳥料理のトマトサラダ（サラダですが食べてびっくり、鳥料理なのです！）や、レバー・砂肝・鳥皮を1本の串にて炭を使って焼き上げ特製のタレに絡めた鳥もつ焼きも外せないメニューです。

お酒のお供にも、鰻を待つ間の腹ごなしにもうってつけです。

そして、関東大震災（1923年）後に新設された店舗は、特に強度の高いとされる水車の部材を使用して建築されています。

とても珍しい内観が広がっており、歴史を感じることのできる店内となっています。

その昔小田原には数々の政治・経済・芸術界の著名人が別宅を持っていましたが、柏又さんはそんな要人たち御用達のお店でもあります。

店内には、かつてお店を訪れた著名人の書や歴史的な作品も飾られていますので、お食事を待つ間に眺めてみると、歴史と伝統が創りあげた空間を感じることができるはずです。

お城の観光の後、箱根で温泉を楽しんだ後にも、お立ち寄りください。

ほかにはない、味と伝統が、あなたを待っています。

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